今回のユネスコ創造都市ネットワークの総会は、篠山市にとって認定を受けてから初めての総会でした。
篠山市と同じように昨年認定を受けた市が47市で、従前の69市とあわせて、合計で加入市が116市となります。
分野が、文学、映画、音楽、クラフト&フォークアート、デザイン、メディアアート、食文化と分かれているのですが、篠山市の「クラフト&フォークアート」(直訳すると工芸、民俗芸能です)分野では加盟市が20市です。
これまでからの市が、アスワン(エジプト)、サンタフェ(アメリカ)、パデューカ(アメリカ)、金沢、利川(韓国)、杭州(中国)、景徳鎮(中国)、蘇州(中国)、ファブリアーノ(イタリア)、ジャクメル(ハイチ)、ナッソー(バハマ)、プカロンガン(インドネシア)で、
昨年認定されたのは、篠山市とともに、アル・アサ(サウジアラビア)、バーミヤン(アフガニスタン)、デュラン(エクアドル)、エスファハーン(イラン)、ジャイプル(インド)、ルブンバシ(コンゴ)、サン・クリストバル・デ・ラス・カサス(メキシコ)です。
初日の分野別の会合では、篠山市は初めてとは言えこれまでから利川、杭州、サンタフェ、ファブリアーノ、パデューカなどと懇意にしていただいており、今後の連携や交流を確認しました。
新たに加入したにかかわらず、出席されていない都市もあり、やはり途上国にとって費用のかかることは参加しづらいものと思われます。
2日目の市長ミーティングでは、参加した20市の市長がそれぞれの取り組みなどを発表しました。
ここで、まず注意されたことがあります。それはアジア諸国は通訳をはさむため時間が倍かかるので注意してほしいとのことでした。
そこでできるだけ簡潔に、篠山市は陶芸など文化や農作物、まちなみ、自然環境などの魅力を大切にまちづくりを進めることや、小さくても持続可能な都市発展のモデルを目指していますと発表しました。
この発表でもう終わったものと思っていた矢先、司会者から「大きな都市とはどのような連携をもつのか」との問いがありました。
私は、「大きな都市より小さなまちにこそ幸せがある。農村で豊かに生きていくことが幸せだ。日本では田園回帰の流れがある。」と答えました。
これを秘書課係長の小林七子さんが通訳するのですが、彼女は、質問と私の答えが合っていないのではないかと考えてしまい、通訳できず、しばし沈黙です。
これを見て、札幌市の方が同時通訳者のプロを呼んで行ってくださって、私の言ったことを通訳していただきました。
この沈黙で、結果的篠山市が注目され、印象深いものとなりました。
小林さんのひたむきな姿が良かったのです。
インドネシアのプカロンガンの方は、以来私たちの影を見ると「SASAYAMA」と言ってくださり、おみやげもいただきました。
議論が深まるというところまではいかずとも、開催地エステルスンドと篠山市は似通ったところも多いと感じました。
▲エステルスンド市長