6月議会が終わりました。
特筆すべきは「篠山市被災者生活再建支援条例」が議員提案で制定されたことです。
これは、国の「被災者生活再建支援法」により被災者に生活再建資金として金300万円が支払われることとなっていますが、これが適用されるにはその「施行令」により、市町村で全壊世帯10戸以上などの一定規模以上の自然災害に限定されています。
そのため、篠山市での昨年9月の大雨によって西紀の坂本と城東の辻において、裏山が崩れ、二戸の世帯が避難されてますが、これに適用がないのです。
篠山市からも、内閣府に意見書等を送付したり、国会の谷公一、三木圭恵先生にもお願いしましたが、無理だと言われました。
そこで、議員間で議論され、それなら、篠山市独自で救済する条例制定をということになったもので、全国的にもほとんど例がありません。
財政厳しい篠山市ですが、被災者支援に心を配っているのです。
また、農を大切にした土地利用を定める篠山市土地利用条例が制定されました。これは無秩序な開発を防止して、農地や農村景観を保全し、かつ開発可能な地域ではより質の高いものを誘導しようとするもので、これにより丹波篠山らしいまちづくりがより導きやすくなると考えています。
この条例に定める土地利用の基本原則は次のとおりです。
(土地利用の基本原則)
篠山市における土地利用は、次に掲げる事項を基本原則として行わなければならない。
(1)山々に囲まれた盆地や谷筋で、農の営みを優先してきた地域の土地利用の保
全及び継承を図ること。
(2)農業を基盤として形成されてきた農村集落、農地及び里山等と、これらが形成する美しい景観の保全及び継承を図ること。
(3)市街地の無秩序な拡大を抑制し、集約的な市街地の形成を図ること。
(4)市街地外縁部における緑地の確保及び緑化の推進を図ること。
(5)城下町、街道町等の歴史的な土地利用の継承及び地域の振興につながる施設の誘導を図ること。
(6)産業の振興につながる施設の誘導を図ること。
また、篠山市火災予防条例を一部改正して、デカンショ祭りなど大きなイベントの際、防火対策の計画書の提出を求めるなど火災予防対策を強化しました。これは昨年の福知山市での花火事故を教訓にしたものです。
補正予算の審議のなかでは、あさぎりでの乾燥堆肥の臭気対策をすること、後川地区でのドクターヘリ発着場整備をすすめることのご意見を頂きました。
国民健康保険税については、どうしても医療費がどんどん上がり、厳しい会計が続いて値上げせざるをえないのですが、基金を繰り入れるなどにより、年当たり約2700円の値上げにとどめ、低所得者へは更なる配慮をすることとしました。
また、今年から篠山市では手話言語条例の制定にむけ取り組んでいますが、国において手話言語法制定を求める意見書提出の請願が採択されました。
この請願の審議にあたっては関係者の傍聴もあり、議場に手話通訳が入りました。