篠山には歴史と伝統のあるお祭りがたくさん残っています。
7月の終わりと8月の初めに川原住吉神社と波々伯部神社の伝統あるお祭りが行われ、私も見学してきました。
7月27日(土)に、川原の住吉神社で市指定無形民俗文化財「水無月祭の祭礼と打込囃子(みなづきまつりのさいれいとうちこみばやし)」が行われました。
5基の山車が囃子を演奏しながら、昨年12月に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された福住の町並みを巡行しました。
山車が住吉神社に宮入した後、神社の拝殿で「打込囃子」が奉納されました。この祭礼の大きな特徴である打込囃子は、胡弓、三味線、太鼓、笛などの楽器で演奏される囃子で、元々は山車の上で奉納されていたものです。後継者不足で一時期生演奏を中断していた時期もありましたが、保存会の取り組みにより復活し、現在は4集落で継承されています。
打込囃子が奉納されると、それまで降っていた雨もやみ、多くの見物客が各氏子集落毎に奉納される「打込囃子」に見入っていました。
8月3日(土)と4日(日)には宮ノ前で国選択無形民俗文化財「波々伯部神社のおやま行事(ほほかべじんじゃのおやまぎょうじ)」が行われました。
波々伯部神社で3年ごとに行われる「おやまの神事」は、中世の雰囲気を色濃く残す伝統芸能として知られています。4日の夕方に「胡瓜山(きゅうりやま)」と呼ばれる屋台の上で、操り人形「デコノボウ」を演目に合わせて演じられました。
また毎年、氏子の8つの集落から8基の山車を奉納する「やま行事」も行われ、3日の宵祭りでは夜に各集落の山車が宮入りして、境内を練り、4日の本祭りでは各集落の山車が宮入して境内を練りまわした後、猿田彦を先頭に山車を従えて御旅所(おたびしょ)への渡御行列(とぎょぎょうれつ)が行われました。周囲の美しい田畑と山々を背景に山車が巡行する姿は、他ではあまり見ることができない素晴らしい風景だと思います。
2つのお祭りを見学して、篠山にはすばらしい伝統や文化、景観があること、そしてそうしたものを大切に守り伝えている人々がおられ、活動されていることを再確認することができました。
見逃した方は、視聴覚ライブラリーが過去に撮影した映像をホームページで公開していますので、そちらをご覧ください。
水無月祭のの祭礼と打込囃子http://videotube.sasayama.jp/dtl.php?VID=566&SIZE=S
波々伯部神社のおやま行事http://videotube.sasayama.jp/dtl.php?VID=152&SIZE=S
8月15、16日はデカンショ祭り、そして秋には市内各所で伝統ある様々なお祭りが開催されます。
多くの皆様に篠山の祭りに参加いただき、見学いただければと思います。
【住吉神社の水無月祭】
▲打込囃子
【波々伯部神社のおやま行事】