課長以上の管理職員と保健師などの医療専門職員を対象とした防災研修を、丹南健康福祉センターで行いました。
テーマは、「原子力防災の備え」~有事の際に安定ヨウ素剤をどのように活用するか~です。
兵庫医科大学放射線医学教室の上紺屋憲彦(かみこんやのりひこ)教授を講師に迎え、原発事故の際に、市民の安全を守るために、安定ヨウ素剤がなぜ必要なのか、またどのように活用するのかについて学びました。
篠山市では、高浜原発で事故があった場合に、1歳児の甲状腺被爆線量が7日間で最大で167ミリシーベルト(安定ヨウ素剤の服用が必要となる国際基準の3倍)に達する可能性があるとの予測が発表されており、現在、市の原子力災害対策検討委員会において安定ヨウ素剤の事前配布を検討しているところです。
安定ヨウ素剤については、
(1)安定ヨウ素剤を服用することにより、内部被爆による甲状腺癌の発生を回避することができること。
(2)安定ヨウ素剤の服用の時期は、原発事故が起きて、放射性ヨウ素が飛んでくる1日前から直前に服用すると効果が高いこと。
(3)安定ヨウ素剤の副作用について、どの予防接種より少なく、インフルエンザ予防接種との比較においても、20分の1であること。
(4)安定ヨウ素剤の服用と避難は同時に行うこと。身体に取り込まれた放射性物質を取り除く方法がないので、何としても取り込まないようにすることが大切であること。
(5)新生児、妊娠・授乳中の女性や甲状腺疾患のある方の服用については、保健師など指導が必要であること。
などのお話がありました。
私は安定ヨウ素剤の事前配布が必要だとしても、副作用があったり、その取り扱いを心配していたのですが、副作用の発生率は0.0003%で、ほとんどないことをお聞きし、少し安心しました。
篠山市の対策につなげていきたいと思います。