昨年10月に篠山口駅舎内に神戸大学と、篠山市とで、「農村イノベーションラボ」を開設しています。
私からすると、名前からして難しいのですが、「イノベーション」とは「革新する」、「ラボ」とは「研究所」の意味で、簡単に言うと、農村地域でチャレンジしたい人のビジネススクールのことです。
日本の農村地域は課題だらけ、しかし裏を返せばビジネスチャンスの宝庫でもある。都会では叶わぬ夢も、誰かのため、地域のためになる。先ず一歩を踏み出そうというものです。
スクール生5名が発表されました。
1、高橋俊さん(1期生)
農業は担い手が心配されているが、逆に農地や機械など活用するチャンスである。就業後間もない僕たちの野菜が大変評価されているのは、鮮度にすぐれ、旬のものだから。今後、西紀全域で栽培されたものを販売していき、集落の活性化につなげたい。
2、吉良佳晃さん(2期生)
有機、無農薬の野菜が海外を含め、一流の料理人から高く評価をいただいている。農業は「作業すること」ではない。何をつくるか、どのように良いものをつくるか、どうPRするか、どう販売していくか、大変クリエイティブ(創造的)な仕事である。また、里山を生かした子育て、保育(里山保育)を提案したい。
3、渋谷啓子さん(2期生)
「篠山タータン」のある暮らしの提案。タータンとは格子柄の織物のこと。篠山のまちなかの入り口に空き店舗がある。何とか活用したい…そうだ、タータンがある。これまで篠山(丹波篠山)の統一したPRがない。篠山らしい色や形を作り出し、ステッカー、シャツ、スカート、袋など、いろんな活用を考えたい。
4、西川勢二郎さん(2期生)
鹿など、捨てられる資源を活用したい。解体処理場が必要だ。さてどうするのか思案中。
5、橋本豊彦さん(1期生)
丹波篠山コシヒカリ宣言の上をめざす。亡き父の口癖「ワシの趣味は米づくりや」
趣味とは、もうからないからと思っていたが、そうではない。おいしい米づくりに全てを賭けていたから、生きがいだったからである。
丹波篠山のお米は美味しい…もっとどうしたら高く売れるのか、「源流米」とか「上流米」とか、妄想中。
このようなスクール生がどんどん輩出され、地域に入って活躍してくれれば、おのずと活性化が図れると期待されます。
合言葉は「クリエイティブ農業」です。
▲1期生の皆さん