手話言語条例の制定をめざし、5月28日、初めての検討委員会を開催しました。
その経緯は次のとおりです。
篠山市における手話普及の歴史は、昭和53年11月に丹波ろうあ協会が「ひとりぼっちのろうあ者をなくそう!」を合ことばに創立されて以降、聴覚に障がいのある人の社会的自立、地位の向上、手話の普及を図ることを目標に36年に渡って運動されてきました。また、市内に手話サークルが4団体、要約筆記グループが1団体あり、ろう者と交流を図りながら手話の勉強など、普及活動に取り組まれています。
聴覚に障がいのある人への具体の支援策としては、平成10年度に手話通訳者の派遣事業を開始し、以降、専任手話通訳者の設置、手話奉仕員や登録手話通訳者養成講座の開催、近隣市町に先駆けて、緊急時の救急対応として篠山市消防本部と連携し「メール119」システムの構築を図るなどの取り組みをすすめています。
そのような中、平成25年12月の篠山市議会において、隅田議員から、鳥取県が平成25年10月に全国で初めて手話言語条例を制定したことを背景に、篠山市にも手話言語条例の制定を求める一般質問が出されました。この質問に対して、「検討していきたい。」と答弁していたのです。
また、この本会議では、傍聴に来場された多数のろう者や関係団体の方々の手話通訳者を初めて議場に配置するなど、市議会にも十分配慮をいただきました。
そして、平成26年度の市政執行方針において、手話を言語として、認め、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に認め合える社会の実現を目指し、「手話言語条例等」の制定を検討することを改めて表明しました。
今日から検討がはじまりますが、大きな課題が市民の関心と理解です。今後、いろんな機会を通じ、手話が言語であることの理解を深め、手話の普及や通訳者の養成を図り、ろう者の日常生活や社会参加のできる環境づくりにつなげていく必要があります。