この冬、はじめての本格的な雪の日でしたが、会場には消防団員、自治会長さんはじめ、200人を超える多くの市民の方がご参加を頂き、関心の高さ、何より、篠山市民の意識の高さを改めて強く感じました。
ご講演を頂いた守田敏也さんも「篠山市の取り組み(安定ヨウ素剤を備蓄したり、市あげての原子力防災の取り組み、被災者の受け入れなど)は、他の自治体の先駆けですばらしいと、うらやましがられている」と評価をしてもらいました。
以下、主なご発言です。
【守田敏也さん(ジャーナリスト)】
人間は災害を認めにくい、大丈夫だと思いたいという心理が働き、避難ができにくい。原発災害に備えて訓練や、逃げる場所を決めておく。離れた知人と防災協定を結んだらどうか、すぐに持ち出せるものを準備しておく。原発事故が起きた時、ヨウ素剤服用が必要。事前配布が望ましい。副反応はインフルエンザの20分の1。外へ出たり雨にあたることを避ける。救助にあたる人は特に被ばく対策が必要。可能な限り遠くへ逃げる。元を断つ、つまり原発ゼロ社会の実現がやはり望ましい。
【橋本敬子さん(福島から篠山市への避難者)】
爆発があってからも、行政からの指示や勧告は何もなかった。ないどころか、安心ですというばかりで、そのため、多くの人が爆発直後の放射線量の多い中、生活した。せめて、屋内待避とか、子どもや妊婦を避難させて守ってほしかった。ひとりひとりが原発のことを知る必要があります。
【神田幸久さん(原子力災害対策委員会の事前対策部会長)】
原子力災害の学習と防災訓練が重要。安定ヨウ素剤の備蓄や配布の取り組みは、篠山市の安全への取り組みの高さを示す、そのPRにもなります。
【玉山ともよさん(原子力災害対策委員会の応急対策部会長)】
安定ヨウ素剤の備蓄や、福島からの避難者への住宅支援の実現などはこれまでの成果。しかし、避難計画やヨウ素剤の事前配布の方法など、まだまだこれからの課題も大きい。社会全体に福島への関心が薄れてきているのが心配です。
【北山正さん(篠山市消防団長)】
いざという時住民を守る消防団員、団員も原子力災害についても、きちんと勉強していきます。
【森口久さん(篠山市自治会長会理事)】
いざという時は、篠山市と交流している愛媛県愛南町や高知県宿毛市に行けばどうか。自治会長も地域を守るリーダーとして、勉強したい。(会場から、自治会長は率先して逃げても良いかとの質問あり)
よいフォーラムで良かったと思います。
帰り際、ある若い女性の方が、「篠山市へ転居してきましたが、このような取り組みをしてもらって嬉しいです。」と言ってもらいました。
これからも、できるだけの取り組みを進めます。